- 眠らない僕の想い
- RAIN
- Thread Of Shine
- 君に贈る僕のラブソング
- 恋は知らぬ間に
- 素敵な最後
- I Surrender
- 名もない橋
- Missing Serenade(with "my band")
- 横浜
- 信じられない恋におちた
親愛なる皆様へ
大切な大切な1枚が出来上がりました。
皆さんに気に入ってもらえたらとても幸せです。
音楽に説明は要らないというのは百も承知で、
ですからこれから僕がするのはたいした話じゃあありまん。
10枚目のアルバム完成にうかれた男がはしゃいで喋った戯言と思って、
お付き合いいただければそれでうれしいんです。
1「眠らない僕の想い」
夢や目標に向かうためにいろいろな時間を過ごし、様々な場所に身を置いてみます。
出合いがあって、別れもある中、いつも思うのは“きっともうすぐ、今まで経験したことのない特大の笑顔を交わす時が来るぞ”ということ。そんな瞬間を逃したら大変なので、眠るのがいやなんです。
2「RAIN」
恋の基本は女性上位です。
子供の頃から“自分たちより女性の方がキレイだから身分も高い”と信じてきました。
でも考えてみればそれも男の都合のいいエゴで、自分は石頭でこれしか出来ないから、正しい判断は君に任すと言って逃げちゃってる。僕だけじゃないよそういうの。
ミュージシャンに多いタイプだ。
3「Thread Of Shine」
ES335という、かつてのあの時代に欠かせなかった“大人のギター”を使いました。
ギターの弦を張っていると、一体今まで何本の弦を張り替えてきたのだろうと、
万感の思いでちょっと偉そうな気分になることがあります。
ボーっと天井なんか見上げていてアイタッっとビックリして指を見ると、
2弦が指に刺さってるんです。
鮮血を見てロックだねえと間抜けな自分をなぐさめます。
4「君に贈る僕のラブソング」
原さんに最初に会ったのは1977年の4月。
新入生として入部説明を聞きに行ったその足で、
初めて会った桑田さんにいきなり飲みに連れていかれた日です。
凄いキャラの先輩たちにビビりながらも逃げ出さなかったのは、
そこに原さんの笑顔があったからだと思います。
25年目のお願いに先輩はやさしく応えてくれました。素敵な詩をありがとう。
5「恋は知らぬ間に」
歳がずっと上であるということは、いろいろな面で不都合です。
“女性に奥手”というパーソナリティーが、ただただマイナスに働くばかりだからです。
だけど好きになった人へのアプローチなんて、歳を取ったからといって成熟するわけないでしょ。
こっちは大人だよってフリはもうやめます。
6「素敵な最後」
アロハ・プロダクションズに入りました。
最初に自己紹介としてこの曲のデモを聴かせた時の、
山中社長のやんちゃな顔が忘れられません。
それから同世代が握手をし、AORというフレーズを口にしました。
その日から構想1年半。とうとう完成しました。
この曲がこのアルバムに入って満足です。
7「I Surrender」
Kioさんが書いてきてくれた歌詞はまるで自分のもののようでした。
登場するちょっと調子のいい弱気な男性は、
今までの9枚にたびたび登場する“山羊座のA型男”と同一人物では?
こんな僕くさいポップチューンがシングルになるのは、
1990年の「愛してるって言って」以来のこと。
ニコニコ顔で歌えるのがいいんです。
8「名もない橋」
現在の僕のバンドは一番新しいメンバーでも13年目。
今では全員第一線で大忙しの男達です。
僕のライブが決まり、リハーサル初日に集合した時の凄い雰囲気をお見せしたいです。
久々の再会の喜びを、6人ひとりひとりが音に込めて僕にぶつけます。
震えが止まらなくなった僕は、口にはしないけど、ありがとうの気持ちで一杯です。
9「Missing Serenade(with my band)」
昨年秋、3年半ぶりにリリースしたこのシングルは、僕の前に沢山の道を作ってくれました。
そしてファンのみんなとの再会。
長い間待っていてくれたみんなに優しく迎えられました。
謝の気持ちを込めてバンドで再録です。ツアーが楽しみになってきました。
10「横浜」
その場所に来ると決まって若い日の青い思い出が蘇って、胸がキュッと痛む、、、
誰の心にもそんな街角があるのではないでしょうか。
えー僕が恋を初めてしたのが70年代なので、
せっかくだから当時のサウンドにしてみました。
ところでこのアルバム、何度も何度も“愛してる”と歌います。
とても自然で照れもありません。歌
じゃなくこれを言えればもっといいんですよね。わかってます。
11「信じられない恋におちた」
最初の「眠らない僕の想い」とこの曲はもちろん一発録りです。
ギターと歌でワンセットという僕のスタイルは、
これからもずっと変わらないでしょう。
信じられないほどの素敵な出逢いを歌う時はこれにしますね。
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一人でも多くの人に聴いてもらいたいアルバムです。
~斎藤 誠~